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【取り】と【囲い】のちがい...ふたたび

先日【斗瓶取り】と【斗瓶囲い】の違いについてお尋ねした蔵から丁寧なお返事をいただきました。急ぎの質問ではありません,とお断りしてありましたのにずいぶんと早くご返答を頂戴しましたのでびっくりと言うか恐縮してしまいました。黒牛さんのブログとも内容がかぶりますが,同じことでも違う表現で読むとより全体像が分かると思いますので以下引用させていただきます。(中略等の編集の責任はすべて私にあります)

お問い合わせの件ですが、「斗瓶取り」というのは、作業的には袋吊りしたもろみから垂れてきた原酒を瓶に受けるものですから、ヤブタで搾ったものを斗瓶取りするというのは、ありません。ただし、ヤブタで搾ったものを「斗瓶囲い」することは当然としてあります。(略)袋吊りという手法は、極めて特殊なものであり、大変に贅沢というか、恐ろしいほど無駄の多い搾り方です。従って、鑑評会用出品酒のような、ハイエンドな部類での闘いに用います。一般に商品化するなどということは、本来あり得ません。

しかし、この搾り方のお酒を味わってしまうと、同じもろみであっても、これほどに違うものかと私も思います。それほどに質感が違います。本来的には、1本5万円くらいはしてもいいものです。商品化できないほど稀少なものなので、酒蔵からはあまり出ませんし、その価値が正当に評価されることもありません。それが現実です。

原料米とか精米歩合など、製造のスペックからしか日本酒の価値を見ようとしない業界ですから、現実は厳しいのですが、少しずつでもそうした呪縛から解き放たれた評価が出ようとしています。引き続き尽力して行きます。(引用終わり)

とのことです。ご返答をいただいたこの蔵では袋吊りの製品をぐっと絞り込んでいらっしゃいますし,マイミクの篠峰さんの日記を読ませていただいてますとあちらではずいぶんがんばって袋吊りを敢行なさっているようです。このように希少すぎて本来的な評価を当てはめられない【袋吊り斗瓶取り】もあれば、クレーンを使ってトン単位で吊ったものであっても袋で吊ってあれば商業的には【袋吊り】と称してしまえる...そういう商品もあります。もちろんクレーンを使ってたってぎゅうぎゅう圧力かけて
絞ったのよりは、やっぱりずっときれいな味がするのだと思います。上には上がありますし,そこそこにはそこそこの幸せがある、ということですね。

でも今回のことで,似たような言葉であっても,その作業の目的とするものがまったく違うことが分かりました。生産現場の人にとってはあたりまえすぎて,特に意識もなさってないのかもしれませんが,
私たち一般人にとってはどの言葉が情報が,自分の求める香味,質感を保証するのか分からないのはちょっと気持ちの悪いものです。

まぁ,なんぼ釣書が豪華でも実質がともなわない酒のために語る体力も善意も私は持ち合わせていませんので,これからも,すばらしい酒に出会った時だけ,それを裏付ける釣書の意味を,正確に,お客さまにお伝えできるよう備えだけはしておく所存でございます。

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コメント

各お蔵さんでの表現の違いが多いと思いますよ。
例えば“中汲み”と“中取り”みたいな感じで。

投稿: 酒屋もん | 2008年2月27日 (水) 17時04分

ふ〜ん,じゃぁ念のため,どっちの意味なのか酒屋さんに確認したほうが言い訳ね。

投稿: ukoki | 2008年2月28日 (木) 09時11分

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